「結婚を約束して同棲する彼女に、家計を任せない彼氏ってどうなの?」
バツイチだった友人が結婚相談所で知り合った、これもバツイチの男性と同棲をしていると知ったのは、再婚の予定を報告しに私の家を訊ねてくれた時でした。具体的な日取りが決まり次第、連絡をくれることになっていました。最初の結婚時、私は友人代表で祝辞を頼まれたりして、その後もずっと交流を続けていたんです。
元の旦那は背の高いモテ顔の男性で、結婚しても懲りない浮気に愛想をつかせた友人は家を飛び出し、僅か2年の結婚生活にピリオドを打ったのです。幸いにも2人には子どもがいませんでしたので、協議離婚であっさり別れが決まったと聞いています。
当時、死ぬほど悩んでいた友人を暫く家に泊めたりして、離婚の相談にも何度か乗っていました。地獄のような日々を送って来た友人に、離婚直後から再婚を勧めていた私です。
結婚は止めた方がいいかも知れない、そんな意味深なメ―ルが友人から突然、送られて来たんです。我が家を訪問後に、何があったのか、とても気になりました。同棲と同時に仕事も手放し、男性の言うがままに家事に専念していた友人。居ても立ってもいられなくなり、私は2人の住む集合住宅の一室を訪ねてみることにしました。
友人の話しでは、同棲中は仕方ないにしろ、財布の紐を握る男性に結婚後は、家計の管理を全て任せて欲しいと頼んだそうです。ですが、それまでのやり方を変えるつもりはないと、男性は主張を曲げませんでした。一般的に男性に家計の管理を任せるのをよしとする女性は、少数派ではないでしょうか。家計を任せて貰うことで信頼されていると感じ、節約や倹約したりして、それに応えようと努力するのが女性ですよね。
このことから、理由を訊ねても曖昧な男性の拒絶には、2つのことが考えられました。1つ目は、友人をずばり信頼していないために、任せられないと言うこと。2つ目は、彼自身に友人に知られたくない金銭トラブルの可能性です。
いずれにしても結婚を前提に付き合っていた訳ですから、同棲を始める前に、生活費を含めた金銭的な主導権を誰が持つのか、2人で納得いくまで話し合いをするべきだったんです。それが曖昧のままでは必ず、不満が増幅し、同棲や結婚生活は結果的にうまくいかなくなる可能性が大なんです。そもそも信頼関係が築かれていない男女が、結婚するほうが無理があると言わざるを得ません。
何度かの話し合いの末、別れを切り出した友人に、男性は慌てる様子はなかったと言います。結婚前に男性の本性を知ることに繋がり、友人にとっては不幸中の幸いでした。